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Proxmox Virtual Environment 8.4リリース
新機能紹介

2025年4月9日に、「Proxmox Virtual Environment(Proxmox VE)」のバージョン8.4がリリースされました。

Proxmox VE 8.4は、Debian 12.10(Bookworm)をベースに構築されており、安定版のデフォルトカーネルとしてLinux 6.8.12-9を採用しています。また、オプトインでカーネル6.14を使用することも可能です。本バージョンでは、QEMU 9.2.0、LXC 6.0.0、ZFS 2.2.7(カーネル6.14との互換性パッチ付き)など、最新のオープンソース技術が統合されています。

新機能としては、mediatedデバイス(NVIDIA vGPUなど)を使用したVMのライブマイグレーションに対応したほか、外部バックアップソリューション向けの統合APIを提供。virtiofsによるホストとゲスト間のディレクトリ共有にも対応しました。また、Ceph Squid 19.2.1を安定版として採用し、GUIの改善やISOインストーラーの機能強化も実施されています。

最新のオープンソース技術を採用し、さらに効率的で柔軟な仮想化基盤を実現する強力なアップデートです。
Proxmox VE 8.4のリリースのアップデートの概要は下記になります。

1. Mediatedデバイス対応のライブマイグレーション

Mediatedデバイスは、物理ハードウェアリソースを複数の仮想デバイスに分割する仕組みです。Proxmox VE 8.4では、NVIDIA vGPU などのMediatedデバイスを使用している稼働中の仮想マシン(VM)のライブマイグレーションが可能となりました。クラスタ内で対象ノードが同様のハードウェアおよびドライバに対応していれば、ライブマイグレーションが実行できます。

また、新しいツール pve-nvidia-vgpu-helper により、NVIDIA vGPUドライバのセットアップが簡素化されました。

2. サードパーティ製バックアップソリューション向けAPIの提供

外部ベンダーによるバックアップソリューションがProxmox VEに直接統合できるよう、バックアップ・リストア機能の統合APIが追加されました。これにより、Webインターフェースとの統合や、バックアップスタックとの連携が可能となり、信頼性と操作性の高いソリューション提供が実現します。

3. Virtiofsによるディレクトリ共有

Proxmox VE 8.4では、Virtiofsを用いたホストとゲストVM間のディレクトリパススルーが可能になりました。ネットワークファイルシステムのようなオーバーヘッドなしで、ホストのファイルやディレクトリにVMからアクセスできます。Linuxゲストは標準対応しており、Windowsゲストでは追加ソフトウェアの導入が必要です。

4. Ceph Squidのサポート(技術プレビュー)

Ceph Squid 19.2.0を新たにサポートし、引き続きCeph Reef 18.2.4およびCeph Quincy 17.2.7も利用可能です。インストール時に優先するCephバージョンを選択できます。

5. 最新のオープンソース技術を採用

ベースOS:Debian 12.10 “Bookworm”
デフォルトカーネル:Linux 6.8.12、オプションで6.14も利用可能
仮想化・ストレージ・ネットワーク関連の主要コンポーネントを更新:
 QEMU 9.2.0
 LXC 6.0.0
 ZFS 2.2.7(カーネル6.14向けパッチ適用済み)
 Ceph Squid 19.2.1(安定版として提供)

6. その他の改良点

バックアップ処理の強化
ソフトウェア定義ネットワーク(SDN)の改善
ISOインストーラーのオプション追加 など

続きはPROX-FORUMSに掲載しております。
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Proxmox社のコメント

「オープンソースプロジェクトである Proxmox VE は、世界中で150万台以上のホストに導入されており、非常に広範なユーザーベースを持っています。この仮想化プラットフォームは30以上の言語に翻訳されており、サポートフォーラムには20万人を超えるアクティブなコミュニティメンバーが参加し、互いに情報交換や支援を行っています。Proxmox VE を商用の仮想化管理ソリューションの代替として活用することで、企業は自社のITインフラを集約・近代化し、最新のオープンソース技術に基づく、柔軟でコスト効率の高い仮想化ソリューションを構築することが可能です。」

10年以上の実績によるサポート

アクシスはProxmox ソリューションの導入と運用において10年以上の経験を持ち、数多くの企業に導入支援を行ってきました。以下に、アクシスのサポートサービスの詳細を紹介します。

環境設計とカスタマイズ

企業のニーズに合わせた仮想環境の設計とカスタマイズを提供します。Proxmox ソリューションの深い知識・経験を活用して、最適な構成を提案し、効率的な運用を実現します。

実装と運用支援

導入から運用までお客様のご要望に合わせたサポートを行い、Proxmox ソリューションの導入に関する技術的な障壁を低減します。また、有償サポートによる継続的な技術支援で、プロダクション環境の安定稼働を支援することも可能です。

Proxmox ソリューションは、そのコスト効率の高さ、カスタマイズの自由度、そして技術的な先進性により、多くの企業にとって理想的な仮想化ソリューションです。

アクシスの豊富な経験と専門知識を活かし、Proxmoxの導入から運用まで、お客様に合わせたサポートが可能です。Proxmox ソリューションへの移行をご検討の場合は、お問い合わせください。

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